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12月23日 鬼ガ鼻岩へ 嬉しい出会い

今日は好天である。今週の週末は忙しいがそれでも土、日と登る予定。
山へ行く途中で仕事の件で電話あり。
ちょっと会社に寄ってから山へ行く。(1時間ほどロス)
椎原バス停から車で上がり、途中、駐車できるスペースに車をとめる。
今日は鬼が鼻岩の直登コースを登る予定。
どちらかといえばマイナーなルートで登る人はほとんどおらず、静かな山登りができる。
よって私が大好きなルートで四季折々に登りたいルート。
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今日は、先々週 三郡縦走、先週 井原山と登ったせいか、体の調子がよい。
山を登っていて楽というか体のコンディションがいいのがわかる。いい感じ。
途中から徐々に登りがきつくなる。これがまたいい!
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この自然林をふうふう言いながらだんだん鬼が鼻岩が近づいていた頃、このルートから下山される4名の男性だけの年配の集団。
普通、このルートで人とすれ違う事はまずない。

先頭の方を見た瞬間にあっ! どなたかすぐわかった。
こんにちは~と挨拶した後、思った。
ああ、どうしよう?声をかけようか?
とまどっている間にそのまま下山されてしまった。
悔いが残ってしまった。ああもう会えないかもしれないなあ。
なんで話かけれなかったんだろう。
ちょっとでも声をかければよかったよなあ。
気持ちを切り替えて、直登を黙々と登ると鬼が鼻岩もすぐだ。
今日は下の駐車スペースから65分。なかなかいいペース
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ほとんど休まず、椎原峠経由で下山する事にする。
もしかしたら椎原峠経由でもあの方にまた会えるかもしれないぞ!
下りも順調に下山。今日はやはり体調もいい。
往復、2時間ちょいで椎原登山口付近についてしまった。
あの方がおられないか捜したが見つからない。
そうだ。ゴミを拾おう。
駐車スペースから登山口までえらくゴミが気になっていた。
このあたりまで不法投棄でゴミを捨てにきているようだ。

そうだ、自分で拾えばいいのだ。
45リットルのゴミ袋ぶらさげてゆっくり20分ほど拾いながら駐車スペースに戻った。
ここで着替えていたらあの方がちょうど降りてこられた。
ゆっくりゴミ拾っていてラッキー。
そのまま帰っていたらお会いできなかった。
早速、今度は自分から話しかける。
「あのう、私は今日、登りでお会いしたものです。失礼ですが、本を出されてありませんか?」
「ハイ、出してます。」

嬉しかった。
あと私にとっては神様のような方とどんな話をしたかはちょっと舞い上がってしまっておぼろげながらしか思い出せない。
この後、私が当時、28~29歳頃にあの本を買って、あれから約20年近く、いつもその本を参考にして背振、くじゅう、を登っていたことを正直に話した。

ほんとに当時、あの本から、蛤岳、金山、背振山、英彦山、くじゅうと登る事によって少しずつ新しい山を覚えていったのである。

ある意味、私にとってはバイブルのような本なのである。
当時、インターネットなどはなく、山のルート、登山口を調べるには山の会に入るか、山の先輩を捜すが、山の本を頼るしかなかった。
山の会も山の知り合いもいない私はだからこの本をよく読んでいたのである。

そう、今も時々読んでいる。
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そうお会いしたのは「マイカーで行く九州100山峰」の著者 渡部智倶人さんであった。
本の中で山頂で自分を写してある写真が何枚もある。だから私はお顔を知っていたのだ。

お聞きすると渡部さんも数年前に肺がん手術をされてあるせいか写真のイメージからはずいぶんとやせてあった。
聞けば80歳過ぎてあるとの事。
80歳すぎてもなお、あまり人が歩かないマイナーな鬼ガ鼻岩コースかよ。
いつまでも登っていただきたいと思った。

歩いて下山されてあったのでよかったらと私の車に乗ってもらった。
みはる荘まで車で送った。
運転中に私の車に今、渡部さんが乗ってある。
うそ~というくらい嬉しかった。
運転中に自分の事を話した。
ここ4~5年、毎週自分が、年間50回を目標に山登りをしている事を話した。
私にはおやじはもういないが、私のおやじのように嬉しそうに私の話を聞いてくれた。
そうだろう。
山の50代、60代の先輩方と話している自分の気持ち、雰囲気とはまた違う。
おやじのような方である。
渡部さんからみたら私なんて息子のような年齢だ。
40代のひよっこの私があの本を参考にして毎週登っている事を報告したから渡部さんもきっと喜んでくれてあっただろと思う。
いい出会いであった。
たぶん今日の出会いは生涯忘れる事はないだろう。
渡部さん、これからもずっとお元気でいてください。
またいつかどこかの山でお会いしたいものです。

by katuyamak | 2006-12-23 00:29 | 山歩き